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2025/02/23 01:15
当店 Cord Studio で販売している製品は「パラコード」を使用した製品ですが、そもそもどんなコードなのかご存知ない方がいらっしゃるかもしれません。地球上で最も高性能な紐であるパラコードがどんな特徴をもったコードか詳しく解説していきます!
パラシュートコード(パラコード)とは?
パラシュートコード(通称パラコード)は、もともとパラシュートの吊り下げラインとして開発された軽量ナイロン製ロープです。現在では、アウトドアやミリタリー、DIY用途など幅広いシーンで活用されています。その耐久性と柔軟性から、宇宙飛行士がハッブル宇宙望遠鏡の修理に使用したこともあるそうです。
パラコードの構造と特性
パラコードは、編み込まれたナイロンのシース(外皮)と、その中にある複数の細いコア(芯糸)で構成されています。通常、外皮は32本の糸で構成され、滑らかで耐摩耗性に優れています。ナイロン製のため、ある程度の伸縮性があり、水に濡れてもすぐ乾くのが特徴です。ブレスレットやリードなど、汗などで汚れることも想定されますが、中性洗剤でゴシゴシ洗っていただいてOK!衛生的にご利用いただけます!
現在、パラコードの製造はParachute Industry Associationが技術標準を管理しています。かつての米軍規格MIL-C-5040Hでは、100%ナイロン製が求められていましたが、市販品にはポリエステル製のものもあります。
こちらは当店で使っているパラコードの拡大写真です。基本的に使っている550コードは直径4mmで7芯のものを採用しております。4mmというと少し頼りない細さにも感じますが、耐久性は抜群で軽自動車を牽引できる強度があります!
軍事・アウトドアでの活用
パラコードは、もともと軍用として使われていた背景があり、現在でも兵士の装備やアウトドア活動で頻繁に利用されています。主な用途としては以下のようなものがあります。
- 装備の固定:バックパックを車両に固定したり、カモフラージュネットを設置する際に活躍。
- ダミーコード:ナイフや小型ツールを体に結び付け、紛失を防止。
- ペースカウンター:ビーズを通して歩数を計測し、移動距離を推定。
また、パラコードのコア部分を取り出し、釣り糸や縫い糸として再利用することも可能。必要に応じて、端を焼いてほつれ止めすることが推奨されています。
当店での作業でもハサミでカットした終端をトーチで炙って焼きどめをしたりほつれ止めを行っています。また、溶かしたコード同士を簡単に溶接もできるので、様々な配色の網目を作ることもできるのが他のコード素材とは異なる優秀なポイントです。
サバイバルギアとしてのパラコード
近年、パラコードはサバイバルギアとしても注目を集めています。特に「サバイバルパラコード」には、標準的なナイロンの芯に加えて、以下のような特殊な素材が組み込まれることがあります。
- 釣り糸:緊急時の食料確保に使用可能。
- 火口(火種):火起こしの際に役立つ。
- ワイヤー:罠や補強用の素材として活用。
また、パラコードを編み込んで作られるサバイバルブレスレットは、アウトドア愛好家に人気です。いざというときに解けば、数メートルのロープとして使用できます。ただし、緊急止血帯としての使用は推奨されていません。細すぎて血流を完全に遮断できないため、組織を損傷するリスクがあります。
パラコードのDIY活用
パラコードはその丈夫さと柔軟性を活かし、多くのDIYプロジェクトにも取り入れられています。代表的な活用例として以下があります。
- ランヤード(ネックストラップ):鍵やツールをぶら下げるためのコード。
- ベルトやリード:編み込みを活かして耐久性の高いベルトや犬用リードを作成。
- アクセサリー:ロザリオやブレスレット、キーチェーンなど。
さらに、楽器の弦としても活用され、シロフォンやマリンバの弦に使用されることもあります。
まとめ
Cord Studioではこのパラシュートコード(パラコード)の耐久性や多用途性を活かし、日常の便利アイテムとしても取り入れることで、アウトドアでの活躍や大災害など有事の際の備えとして様々なアイテムを制作しています。ぜひこの素晴らしいコードで作られた製品をお手にとってご体感いただけると幸いです。